用紙の違い-ミラーコート vs アート紙 vs マットコート【完全ガイド】

ミラーコート・アート紙・マットコート比較

シールラベルで使用する素材にはたくさんの種類があります。その中でも、パッケージ用ラベルの仕上がりは「素材選定」で7割が決まるといわれています。 定番の紙素材としてミラーコート紙・アート紙・マットコート紙・和紙がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。


どの用途に対してどの素材を使うことで最も商品をアピールできるシールラベルが制作できるのでしょうか。 シールラベルを調達している担当者様は一度は抱えたことのあるお悩みだと私たちは考えています。


この記事では、シールラベルで最も使われる3種類の用紙を徹底的に比較をしました。 この記事を読めことで3つの素材を完璧にマスターいただけるようになっております。

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ミラーコート・アート紙・マットコートの実物サンプルをお送りします。

目次

1. 4つの素材について詳しくご説明

ミラーコート紙

鏡のような強い光沢が出る紙です。 表面が非常になめらかで、写真や濃色ベタも発色よく、高級感のある仕上がりになります。 化粧品・スイーツ・ギフト向けに定番。一方で、キズや指紋が目立ちやすく、 屋外や水回りではそのままだと耐水性が弱めです。 必要に応じてラミネートで保護すると傷が付かず高級感も増します。

アート紙

ミラーコートより光沢は控えめで、反射を抑えて可読性を向上させます。 印刷の再現性・コスト・汎用性のバランスがよく、食品・日用品・物流まで幅広く使われます。 写真も文字も見やすく、初めてのオリジナルラベルに最適。水や油には強くないため、 冷蔵・結露・油分の多い用途では耐水フィルムやラミ加工の併用が安心。

マットコート紙

光沢を抑えた「つや消し」タイプの紙です。 反射が少ないため、落ち着いた高級感と可読性の高さが特長。 細かな文字や成分表示、バーコードの印字が見やすく、 食品・日用品・化粧品のベースラベルに幅広く使われます。 発色はアート紙よりやや控えめですが、上品で情報主体のデザインに向きます。 耐水性は紙由来で弱めのため、 冷蔵・結露環境や油分が触れる用途ではラミネート(つや消し推奨)や耐水フィルムの併用が安心。 箔・部分ニスとの相性も良好です。

和紙

繊維感や風合いが魅力の紙で、温かみや手仕事感を演出できます。 日本酒・味噌・和菓子・工芸品など、素材感を伝えたい商品に好相性。 表面はややザラつきがあり、落ち着いた色合いに仕上がるのが特長です。 水や擦れには弱めなので、屋外・結露環境には不向き(耐水和紙やラミ併用で改善)。 箔押しとも相性良好。

2. スペック&適性の横断比較表

目安ランク:◎=得意、○=可、△=注意、×=不向き(条件付きで可)

観点 ミラーコート アート マットコート 和紙
見た目の質感 強光沢/派手め 中光沢/汎用 つや消し/上品 繊維感/風合い
色再現(派手・高彩度) 最も鮮やか 鮮やか 落ち着く/低彩度 彩度控えめ
文字の可読性 △ 反射注意 ○ 可読性良好 ◎ 最も読みやすい △ 太め文字はOK、細字は△
擦れ耐性(無保護)
耐水 × × × ×
低温・結露(無保護) × × × ×
箔押し相性 ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎
QR/バーコード読取 △(反射要注意) ×
コスト感(相対) ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎ △(最も高い)

この記事でご説明している素材は全て紙素材と呼ばれるものです。 紙素材は表にもあるように耐水・低音・結露環境での使用に適していません。 水分を含んでしまうと紙遷移を壊してしまい、シール自体がポロポロと剥がれ落ちてしまう原因となります。

使われる環境が防水を条件とされる場合は、 防水シールの作り方 をご覧ください。

コンビニのマルチコピー機で印刷したシールのイメージ

3. 2つの用紙を徹底比較

上記比較図を確認いただくと分かるように、 ミラーコートとアート紙が似ており、アート紙とマットコート紙が似ており、マットコート紙と和紙が似ています。 2つまでは絞り込めたけど、最後の決め手が分からない...そんな場合の比較をご用意しました。

ミラーコート vs アート

ミラーコートは強い光沢が出る“艶あり”の紙で、写真や濃い色を鮮やかに見せたい時に向きます。 華やかさを演出しやすい一方、反射で文字が読みにくい場面があり、表面の傷や指紋もやや目立ちます。 アート紙は中程度の光沢で、発色と可読性、価格のバランスが良く、食品・日用品など幅広い用途に無難に使えます。 迷ったらまずはアート、艶を最優先するならミラーコートを選ぶと理解しやすいです。

アート vs マットコート

アート紙は中光沢で色がはっきり出やすく、写真入りや色面の多いデザインと好相性です。 一方、マットコートは“つや消し”で反射が少なく、 成分表示やバーコード、QRなど情報が多いラベルでも文字が読みやすいのが特長です。 発色はやや落ち着きますが、上品で落ち着いた印象になります。 色の鮮やかさを優先ならアート、可読性と落ち着きを優先ならマットコートが選びやすい基準です。

マットコート vs 和紙

マットコートはフラットで現代的、反射が少なく情報が見やすい実務向けの紙です。 ECの多SKU運用や食品・化粧品のベースに使いやすく、価格も比較的安定しています。 和紙は繊維感や温かみが魅力で、日本酒・和菓子・工芸品など“世界観重視”の演出に強い一方、 小さな文字やQRは不利ですし価格は非常に高いです。 実務安定ならマットコート、風合い重視なら和紙、と目的で選ぶと失敗しにくいです。

4. 用途別マトリクス(選定の近道)

用途/条件 ミラーコート アート紙 マットコート 和紙
お菓子(常温) ⚪︎ ⚪︎
高級お菓子(ギフト感)
加工食品(常温) ⚪︎ ⚪︎
お惣菜 ⚪︎ ⚪︎ ×
冷蔵・冷凍食品 × × ×
コーヒー豆/情報多め ⚪︎ ⚪︎
プリンのラベル ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎
コスメ/高級感
飲料 ×
お酒
ワイン
調味料

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5. 5ステップで決める素材選定(HowTo)

  1. 使用条件の定義:保存温度・結露・油水・使用期間、容器材質/形状・貼付工程を確定。まず紙基材で足りるかを判定。
  2. 表現/情報要件の整理:艶・高彩度・写真、可読性・QR/バーコード、世界観の優先度と最小文字/配色を決め、素材候補を絞る。
  3. 機能/耐久要件の充足:擦れ・耐水・低温/結露・再剥離等を評価。必要に応じラミ/ニス、低温粘着、可変印字方式の適合を確認。
  4. コスト/運用整合:ロット・SKU数、再版頻度、在庫回転、後加工費、納期/歩留まりを含む総コストで比較し、基準素材を決定。
  5. 試作/実環境テスト:候補2–3種を小ロット試作。実容器に貼付し温湿度・結露・擦過・油水・QR読取を検証し最終決定。

6. 失敗しやすいポイント(チェックリスト)

注意すべきポイント

  • 反射でQRが読みにくい(→ マット化 or 反射角に配慮/黒枠付与/サイズ確保)
  • 冷蔵庫内の結露で紙が波打つ(→ PP/マットPP、またはフィルム)
  • ラベルの擦れ傷が目立つ(→ ニス/PP、輸送箱内での摩擦を想定)
  • 箔面の荒れ/抜け(→ 素材選定+版圧調整、細線は避け太らせる)
  • 曲面での浮き(→ 紙厚・繊維方向・粘着を含めた一体設計)

7. FAQ(よくある質問)

結局どれを選べば失敗しませんか?

目的別の早見表です。高級感・艶重視ならミラーコート。バランス良く無難ならアート。可読性・QR/バーコード重視ならマットコート。風合い・和の世界観なら和紙。※冷蔵・結露が絡む場合は紙単体は不利。保護(ラミ/ニス)やフィルム検討を。

冷蔵・冷凍、結露が出る環境でも使えますか?

紙基材は基本的に弱いです。使うならマット系+マットラミ、低温粘着の選定が前提。安定最優先はフィルム+低温粘着。和紙は原則不可、ミラー/アートも保護なしは非推奨。

写真を綺麗に見せたい/派手な発色にしたい場合は?

最も映えるのはミラーコート。反射や指紋が気になる売場ならアート、さらにマットラミで反射を抑えると実運用で安定。和紙は彩度が落ち着くため写真向きではありません。

文字の可読性・QR/バーコードの読み取りを最優先したいです。

マットコートが第一候補。反射が少なく網点も安定。アートは可、ミラーは反射で誤読リスク、和紙は地合いでノイズ増。濃度は**黒1色(K100)**推奨、余白≥ quiet zoneを確保。

コストと納期はどれが有利ですか?

目安は アート≒マットコート≒ミラーコートで和紙が高い。後加工(ラミ/箔/部分ニス)や小ロット多SKUで逆転あり。標準在庫紙で組むと納期短縮&単価安定。まずはアート/マットで試作→要件に合わせて微調整が堅実です。

8. まとめ:編集部の"使い分け"早見表

素材選びの早見表

シールラベルは素材を適切に選ぶことにより、商品のブランディングをさらに向上させるものとなります。 写真や高彩度ならミラーコート、汎用で迷ったらアート、可読性・QR重視はマットコート、世界観重視は和紙。 冷蔵・結露では紙単体は不利のため保護やフィルム基材を検討。 使用条件→表現→機能→コスト→試作の順で選べば失敗しにくいとぜひ覚えてください。

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